あなたの先祖はいつから? 私は文久2年から。

著:椎名小夜子  現代日本の核家族世帯が多い状況では自分の祖先をどこまで遡れるものだろうか?  こういうご時世に於いてなんとも幸運な事に、私は父側も母側も、わりとはっきり家系図が残っている。  これから語る事は、本州最北端の地に住む母方の祖父から直接聞いた話だ。  便宜上、祖父の名前は以下「K崎 敏夫」としておこう。  この随筆には祖父を始め「K崎」という人物が登場するが、全て...

...

影踏み王子

著:遥飛蓮助  のちにYは語る。 *  T県S町に住む子どもたちの間で、『影踏み王子』と呼ばれるものの噂がある。  十三夜の晩、月明かりの下で影踏み鬼をすると、影の中から現れるという黒いおばけのことだ。  頭部は人の形をしているが、のっぺりとした顔には鼻と口がない。目はあるものの、それぞれ大きさが異なるらしい。  右目は顔半分を占めるほど大きく、ごま粒大の黒目がキョロキョロ動く...

...

曾祖母×伝承×探求心

著:空吹四季  イコールで結ぶのが適切かどうかは分からないが、私は年寄りっ子ゆえに民間伝承を好む。たとえば、墓地で転んでしまったらその場の土を舐める等、因果関係・理由云々の前に『こうすると良い』のだということが、周囲のお爺さんやお婆さんとってはごく自然で、私もそれに触れてきたからだろう。そんな私が母から聞いた、曾祖母の話をしようと思う。  曾祖母は、髪をお団子に結い上げおやつに...

...

Scroll to top