ひねこ・いどっこ・ながねっこ

著:椎名小夜子  昔々のそのまた昔、とある小さな漁村のお話。  徳川大将軍のご時世にありまして、のんびりとした平和な日々が続いていた頃のお話でございます。  小さな漁村は、名を「浮島」といいました。いいえ、決して離島ではありません。  田畑を流れる川と、深々とした山、そして夕日がゆっくりと沈んでいく海に囲まれている土地でございます。  それはまるで陸の孤島。  ……というのが、...

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影踏み王子

著:遥飛蓮助  のちにYは語る。 *  T県S町に住む子どもたちの間で、『影踏み王子』と呼ばれるものの噂がある。  十三夜の晩、月明かりの下で影踏み鬼をすると、影の中から現れるという黒いおばけのことだ。  頭部は人の形をしているが、のっぺりとした顔には鼻と口がない。目はあるものの、それぞれ大きさが異なるらしい。  右目は顔半分を占めるほど大きく、ごま粒大の黒目がキョロキョロ動く...

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Burning Red Riding Hood

著:紫水街 ※この作品には暴力、ホラー、その他グロテスクな表現などが含まれています。  昔々あるところに、赤いずきんがとてもよく似合う女の子がいました。  そのずきんは、おばあさんに貰ったものでした。おばあさんから赤いずきんをもらった女の子は、寝るとき以外はいつもそのずきんをかぶって暮らしていました。それがとてもよく似合っていたので、いつの間にかその女の子は、みんなから赤ずきん...

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